ふいに目が覚めた  昏い人波　独り流されて  汽笛は響く

 

誰か知らないですか？  あの日抱いた夢　

どこで落としたか  どんな名前だったのか

 

もう見えない   窓に映る景色も　もう聞こえない 

自分の声さえ   何もわからなくなった

 

君に伝えたいんだ  たとえばそう今は　散々な毎日を過ごして
消えてしまいたいと願うけど

最終列車  飛び乗って目指した　簡単な道のりじゃなかった
それだけは忘れないで  心壊れそうでも

 

「ここで降りよう」なんて  笑って言わないで　

長い沈黙を  溶かすストーブの灯り

 

もういらない  ごめんねもありがとうも　
もう会えない  それぞれの向かう駅も　違ってしまった

 

出会いと別れをまた  選んで進むだろう

 

君に伝えたいんだ  たとえばそう今は　散々な毎日を過ごして
消えてしまいたいと願うけど

 

ポケットには  なけなしのコインと　

one way ride  行き先もかすれて 

読めなくなった切符　そっと両手で握りしめて